サーチウォーク

 

 サーチウォーク競技を、簡単に説明すると、「町中にある目標の電柱を、順番に早く歩いて探し、所要時間を競う競技」です。
 似た競技としては、山や野原で行うオリエンテーリングがありますが、近くの山や野原を求めても年々宅地化が進み、コース作りがだんだん遠方になっていきました。費用もかさみ、もっと近い場所で、同じ楽しみが味わえないものかと考えたのが、サーチウォークです。

 電柱は電力会社、電話会社、ケーブルテレビ等、町の通信網として重要な役割を担っていますが、電話会社の電柱番号は、ちょっと変わった表示のしかたで、番号札が電柱に張り付いています。たとえば、上から「新中野支 右1/右4/7」というように、ほとんどの方には、意味不明の書き方で張り付けてあります。
 この意味は、電話のケーブルは一本でどこまでも延びているわけではなく、電車の路線と同じように横須賀線、根岸線といった路線名がついているということです。それが「新中野支」にあたります。

 次の数字は、下から読んでいきますが、新中野支線のスタート地点から7本目のところから右へ4本目、さらにそこからまた右1本目がこの電柱の位置になります。
 文章にするとわかりにくいのですが、サーチウォークは、この番号のしくみを利用した競技なのです。

電柱番号 マップ

 主催者が地図上に課題として、上記のような番号をいくつか出し、答えとして電力会社の単純な番号札の番号を記入していきます。
 新中野支線の1,2,3・・・のようにメインの路線は赤線で地図上には記入されていますが、電柱の場所は地図上には記入してありません。課題の電柱位置を地図上で推定し、最短距離を歩けば所要時間が短縮されるわけです。
 10ヶ所程の課題で、A4の地図を用いると、最短の距離が5〜6kmになりますが、見つからないとせっせと規定時間まで歩くハメになります。ウォーキングとしては、最適な速度なのですが、本人は夢中です。

 電話会社の番号の仕組みが理解できるかが、この競技のポイントですが、この競技が考えられてから2年間の間に、中高齢者を対象に、延べ約200人の人に経験してもらいました。年齢の高い人に80歳代の人もいました。初めは戸惑いもありましたが、回を重ねるにつれて所要時間が縮まって、参加者にも常連者が生まれてきました。

 ウォーキング愛好者も、ここ数年爆発的に増え、栄区が秋に行う「てくてく栄ウォーキング」には毎年500人前後の中高齢者が参加してまいります。そのほかに、栄区ウォーキング協会に所属している8クラブが毎月主催する行事にも各々10〜30人が、常時参加してまいります。中高齢者に、無理のない健康運動としてウォーキングがマスコミにとりあげられて久しい年月がたちますが、一向に衰える気配はありません。ウォーキング雑誌も多数出回り、旅行のプログラムにも途中ウォーキングが取り入れられるようになりました。たいへんけっこうなことと思います。

 昨今のウォーキングスタイルは、競うためでなく、周りの景色を楽しみながら自分の体力を試したり、挑戦したり、というのが一般的のようです。
 そんな中、このサーチウォークは分、秒を争って歩く競技で、コースも住宅地で行い、緑も少なく決して条件は良くないのですが、繰り返し参加してくる人の声を集約すると、目標の電柱を苦労して捜し当てたときの喜びと(これはオリエンテーリングと同じ)住み慣れている町でも、初めて通る道を発見できることなどが好評のようです。

 この競技は歩く競技で、走った場合は交通事故防止の観点からも失格になるペナルティを科していますが、子供を対象に行事を行った場合、競技に夢中で走ったりすることがあるのかどうか、現在データを集めている段階です。小学4年生くらいになると、番号のしくみを理解できるようで、歩くことを好まない現代の子供たちが、この競技では中高年者と競って歩く姿を想像すると大変楽しくなります。

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